学校図鑑

2018.05.25

2018年5月25日 香蘭女学校中等科 塾対象説明会

今日は東急池上線・大井町線「旗の台駅」から徒歩5分にある香蘭女学校の説明会に参加してきました。今年創立130年を迎える伝統校、立教大学の関連校という女子教育の名門校ですが、この学校を訪れるのは7〜8年ぶりで、駅からの行き方も忘れてしまっていたくらいです。

説明会は開会のお祈りから始まり、校長の鈴木弘先生のご挨拶が続きました。先生は昨年、校長として香蘭女学校に招かれ今年で2年目とのことです。
2019年首都圏中学入試の中で最も注目される変更点の1つが、この学校の第2回入試(2月2日午後・2科・約60名)の新設です。お話はこのテーマを中心に進められました。
この学校は今春まで2月1日(午前・160名)の1回だけの入試で、複数回入試が主流となった都内では極めて少数派でした。2日の午後入試新設は、多くの受験生に機会を与えたいという思いから出たもので、プロジェクトチームを立ち上げ慎重に検討してきた結果とのことです。また、従来行われていた面接も廃止、さらに調査書も提出不要となりかなり思い切った改革となりました。「この改革は大きな試練を伴うと考えられるが、力を結集して必ず乗り越える」という決意が述べられました。

続いて教頭の青野先生が入試について話されました。2019年度入試は第1回・2月1日午前(2科・4科 100名)、第2回・2月2日午後(2科 60名)で行われます。第1回は100名ちょうど、第2回は70名強の入学者を取りたいとのことで、繰上げ候補者は第2回受験者の中から発表します。第1回の判定方法は2科の得点で60名を合格とし、そこからは4科の得点で合格者を決めます。
今春のこの学校の結果偏差値は、四谷大塚52・日能研48となっており、同じ立教大学の関連校である立教女学院の四谷大塚61・日能研56と比べると目立って低くなっていますが、この変更によってどう変わっていくのかに注目が集まります。

次は教務部長の船越先生から「入試問題分析 6年間一貫の学習・進路指導」というテーマのお話がありました。国語は例年大問2題(物語・論理的文章)で構成され次年度も変更なし。算数は大問数を変更する可能性があるが質量は同程度。社会は従来の大問3題を、3分野融合の大問2題に変更。理科は生物分野で「初見の題材が出題されるケースが多い」こと、来年度の大問構成には変更がないことが説明されました。
学習についてのお話は英語が中心でしたが、立教大学関連校推薦入試ではTOEIC TOTAL Scoreで立教池袋・立教新座・立教女学院を大引く引き離してダントツの1位を占めていました。
進路指導については、1学年約170名のうち80名が関連校推薦で立教大学に進学、約20名が指定校推薦や公募推薦・AO入試で他大学に進学します。入学試験や面接のための準備は、担任や教科担当の先生が丁寧に一人ひとりに対応しています。残りの約70名が一般受験を目指すわけですが、教科担当が志望大学・学部に応じて集団・個別で指導に当たっているとのことです。
この春の卒業生168名の合格・進学状況は、立教88・82、国公立6・5、早慶上理ICU22・10、GMARCH(立教を除く)24・9、その他医歯薬看護に進学した生徒が20名ほどです。進学準備(浪人)がわずか4.8%というのはすごい数字だと思います。

最後に入試広報室長先生から「香蘭女学校の学校生活」についてのお話がありました。「学び」を選べる環境として、①国際交流プログラム(短期・中期・長期の留学)、②SE学習(教科発展型・芸術・基礎講座・伝統文化・環境・語学)、③伝統教育(華道・茶道・礼法・箏曲など)の説明がありました。
閉会のお祈りで説明会は終了となりましたが、そのあとの懇親会に参加させていただき、校長先生とお話しする機会を得ました。現状に満足せず、将来のあるべき姿に向かって大胆に歩を進めているこの学校の様子が実感でき、深い感銘を受けました。
校舎から正門に続く緑豊かな道の眺めをゆっくり味わって香蘭女学校を後にしました。

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