学校図鑑
2025.06.16
令和7年6月16日 法政大学中学校 塾対象説明会
令和7年6月16日 本日は東京都三鷹市にあります法政大学中学校の塾対象説明会に参加しました。
コロナ禍以前は来校型の説明会を行なっていたのですが、コロナ禍後はオンラインの説明会となっております。
この学校には4期生と8期生が現在通っております。
代表の早川もこの中高の出身となります。
本日の説明会は
1 学校長あいさつ
2 教育内容について
3 入試について
4 個別質問
の流れで行われました。
まず、今年度より校長に就任された植月先生のご挨拶からです。
法政大学の付属校として、大学が掲げる「自由と進歩」の精神を今日では、「自由を生き抜く実践知」と表現し、中高では大学の学風のもと「自主・自律の精神」を追求してきているとのことです。
また、中学・高校という、いわゆる「青春時代」に、法政大学への推薦制度にも支えられながら、自らの可能性をどこまでも追い求めることのできる環境が整っているというお話でした。
次に教育内容について、企画運営委員会・教務担当の齋藤先生よりお話がありました。
文系・理系のコース分けをせず幅広い教養を学ぶというのが他の大学付属校と比べても特徴となっているところなのかと思います。
中学での英語の学習では、クラスを分割したり指名補習を行ったりときめ細やかに対応することによって中2修了時に英検3級、中3終了時には英検準2級・2級レベルの到達を目指します。
数学では、中1は代数3時間、幾何3時間で演習の時間は教員2名で指導し、注2では代数3時間、幾何2時間で台数は1クラスを2分割で行い、中3では高校の数Ⅰ・数A・数Ⅱの一部の内容に入るいわゆる先取り学習を行います。
高校受験を経て入学してくる生徒もいるので、中3で行った内容を高1でも扱い、高校数学の基礎を反復学習ができるようにできています。
中学から高校への進級の条件は中1・中2の総合成績が基準を満たした者ということで、中3では高校進学・大学進学のプレッシャーからは一旦解放されることになります。
高2では週4時間、高3では週8時間が必修選択授業として、生徒が自分の時間割を作ることができる仕組みがあります。
こちらは、高2と高3の合同授業のようなものであったり、理系の学部に進学するために必要な講座だったりがあるのですが、中には特定の分野について深く学習するものであったり、将来の進路を考えるものであったり、大学に入学した際に一歩リードできるようなものだったりとさまざまな種類があります。
私は体を動かすことが好きで、お勉強だと人文社会系について興味があったので体育や社会系の科目をたくさん取っていた記憶があります。
そして、この選択授業の成績も大学進学に必要なポイントに関わっていて、大学に行けるか行けないかに関わるG値というポイントを手に入れることができます。
自分の得意教科を選ぶことで、このポイントを大量に稼ぐことができるのです。
ただ、学部選択の優先権はA値といって、みんなが受ける科目での成績で決まっていきます。
私は一番行きたかった学部が社会学部でそこまで競争率が高くなかったので、とにかくG値を稼ぐことを意識していたのを覚えています。
人気のある経営学部や法学部(市ヶ谷キャンパスが概して人気です)を目指すとなるとG値は6割を超えてさえしまえば、あとはどれだけA値を稼ぐかが重要なのです。
これ以上詳しく書くと先生に怒られてしまいそうなので控えますが、興味のある方は聞いてみてください。
先生方も法政大学に推薦されるために非常に協力的で温かい雰囲気の学校だと思います。
2024年度の法政大学推薦資格取得者は97.4%と安心の結果です。
推薦基準は先述したG値と英語資格試験に関する基準、基礎的思考力確認テストへの合格があります。あとは出席日数であったり学校生活に問題がないことなどです。
法政大学への推薦権を保持したまま、一定の条件のもとで、他の国公立大学を受験することができます。いわゆる年内入試の受験も可能です(不合格だったら法政大学へ行けます)
法政大学にない学位の学部等への受験は3月まで可能です。
仮に他大学受験で不合格となった場合は学部の選択権は後回しになってしまうのですが、法政大学に推薦されるという仕組みもあります。
学校行事等も楽しく、生徒同士の仲が良くなるきっかけのものがたくさんあります。
中学4クラス・高校6クラスと規模もそこまで大きくないので、アットホームな雰囲気の学校です。
先生と生徒の仲も良く、私は職業柄控えているのですが同級生が先生と一緒に食事だったりゴルフをしている様子が度々Instagramなどで流れてくるのを目にします。
法政大学の校歌にもあります「良き師良き友集い結べり」を体現しているといったところです。
次に入試について、企画運営委員会・入試担当の笹岡先生よりお話がありました。
法政大学中学校の志願者数の変化については
第1回 (2020年度)306名→341名→306名→232名→261名→260名(2025年度)
第2回 (2020年度)540名→631名→532名→534名→521名→518名(2025年度)
第3回 (2020年度)626名→675名→604名→524名→511名→492名(2025年度)
となっており、女子に比べて男子が減少している度合いが大きいというデータが読み取れます。
その理由については
・共学化して、アクセスも良い法政第二に生徒が取られてしまっている
・新たな明大付属校(明大世田谷=日本学園)に男子受験生が流れている
・大学が文系色が強く、理系のイメージが他のGMARCH大学に比べて描きにくい
・今年に限った話では青山学院の入試が1日ずれて(プチサンデーショック)2/3となりバッティングした
などが考えられるとのことです。
受験者アンケートから見られる併願校データとしては
2月1日 男子受験生の併願校(多い順)が
2/2 明大中野 明大明治 法政第二 國學院久我山 明治学院
2/3 法政大学 青山学院 日大豊山 國學院久我山 日大第二
2月3日 男子受験生の併願校(多い順)が
2/1 法政大学 中大附属 國學院久我山 早大学院 日本学園
2/2 明大中野 法政第二 國學院久我山 明治学院 立教池袋
2月1日 女子受験生の併願校(多い順)が
2/2 明大明治 法政第二 明治学院 國學院久我山 三輪田学園
2/3 法政大学 青山学院 明大明治 國學院久我山 恵泉女学園
2月3日 女子受験生の併願校(多い順)が
2/1 法政大学 中大附属 立教女学院 日大第二 成蹊
2/2 法政第二 國學院久我山 明治学院 三輪田学園 明大明治 富士見
といったようになっています。
今年は立教女学院の入試が2/2にずれるのでその層がどこに動くのかといった点と、明大世田谷が共学化し明大世田谷としての入試をスタートさせる点、明大八王子のB入試が5日午後から午前に移動して法政大学の3回目入試と重なる点など、マーチ付属校の動きが読みづらい状況となっているものと思われます。
法政大学の合格発表は以前まではホームページに番号を掲示する方式で、正規合格者と繰り上げ候補者の番号を表示していました。
受験番号は1回〜3回で共通のものとなっておりますので、第1回で繰り上げ候補だった受験生が第2回で正規合格になった、この番号は2回繰り上げ候補になっているなど番号で繰り上げの状況を追うことができましたが、現在では個別に開示される形式ですので、全体がどうなっているのかがわからなくなっています。
今年の入試では、
第1回の試験の実質倍率→2.9倍
第2回の試験の実質倍率→4.0倍
第3回の試験の実質倍率→5.5倍
となっているのですが、ここに繰り上げ候補者数を足して、不合格以外の何かしらのアナウンスがあった倍率で考えてみると
第1回の試験の実質倍率→2.1倍
第2回の試験の実質倍率→2.7倍
第3回の試験の実質倍率→3.0倍
となります。
同校は少なくない数の繰り上げ候補を発表して、正規合格者の手続き率に応じて繰り上げ候補者から繰り上げ合格を出していくという方法をとっています。
それについては、複数回繰り上げ候補者になっている→複数回受験しているの順で優先して連絡していくとのことです。
今年度の繰り上げ候補者数→繰り上げ合格者数については
第1回 31名→2名
第2回 53名→8名
第3回 55名→6名
となっているとのことです。