学校図鑑

2025.06.21

令和7年6月20日 星野学園中学校 塾対象説明会

令和7年6月20日 本日は埼玉県川越市にあります星野学園中学校の塾対象説明会に参加してまいりました。

この学校には開校以来8年連続で合格者を輩出できていますが、進学者は輩出できておりません。

今日の説明会は入試について多くの時間をかけての説明をいただきましたので、そちらを中心にレポートさせていただきます。

まず、各科目の入試の出題の特色と次年度以降の作問について各科目の先生より説明がありました。
こちらについては、毎年本校の入試対策をしている私どもは生意気ながらよく熟知している内容ではありますが、急な方針変更等で受験生の出鼻を挫かれるわけにはいきませんので、大きな変更の方針がないということを知ることができて安心したといったところです。

2025年入試全体の振り返りについて
星野学園の入試は
1月10日 午前 進学クラス第1回
1月10日 午後 理数選抜クラス第1回
1月11日 午前 理数選抜クラス第2回
1月11日 午後 進学クラス第2回
1月14日 午前 総合選抜
という日程で行われています。

総合選抜入試以外の出願者数・受験者数は前年と比べて減少しており、
進学① 55名
理数① 135名
理数② 132名
進学②  39名
と小さくない減少という結果となりました。

考えられる理由として、開智所沢に受験者が取られたということが最も大きいのではないかと思います。

私どもも、8期生の併願を提案するにあたって(ほぼ全員が都内校を第一志望としていた学年でした)
・開智所沢のみで県内校を組むのは難易度が読めないので少し怖いな
・開智所沢の加点はなるべく全部もらっておかないと、開智の後ろの日程が苦しいな
・どこか開智所沢と併願する学校が欲しいけれど、星野学園は少し遠いな
・星野学園は理数選抜の難易度が高く(読みづらく)、進学スライドも受験生によって変動が大きそうだな

なんてことを考えて、星野学園よりも距離的に近く入試問題も取り組みやすい問題が多い西武文理を開智所沢と併願してなんとか早い段階で1つの合格をなんていうことをやっていきました。

今年度のジャングルジムの8期生の合格校で例年に比べて西武文理の合格人数が多くなっているのは、このような経緯があってのことです。

これは何もジャングルジムのような小さな塾だけでみられたことではないということがこのデータから読み取ることができるのかなと思います。

ただ、1月14日の総合選抜は前年と比べて7名増加となっています。
そして、総合選抜入試の出願者数を日別で集計したデータを見てみると、1月10日〜13日に出願した受験生がどの日も過去3年で最も多くなっている、特に前日13日の出願者数は例年の2〜3倍という急増を見せています。

これが意味することは、おそらく開智所沢で“想定外”に不合格が続いた受験生が多かったのではないかといったところがあったかと思います。
模試の志願者動向や直前に日々更新される出願者数でたしかに開智所沢が異常な伸び(結果的に栄東を抜いて日本一の出願になりました)を見せていたことは事実です。
しかし、模試で算出される偏差値や合格可能性や過去の入試問題の得点と合格ライン等々で開智所沢は合格できるだろうと考えていた受験者層の中でもかなり不合格が続いたということは私どもの塾だけの経験ではなかったように思えます。
1月11日の午前午後に加点を得るために難しい特待試験を受け、12日に持てる最大の加点を持って臨んでも多くの受験生が不合格となりました。
ここで、このままでは県内で合格が1つもないまま都内に突入してしまうのかというところで、12日の結果が出てからもしくは13日に星野を出願したということがあったのではないかということが考えられます。

星野学園の総合選抜入試は理数合格へのスライドアップもあります。
今年度は98名の合格者のうち約半数となる47名が理数合格となりました。

都道府県別出願者数については東京都が362名、埼玉県が332名ということで、これも前年と比較してみると都内が−100名、埼玉県が−14名ということで、今年の受験者数の減少が開智所沢の影響であるということが決定づけられるものと思われます。

市町村別の出願数については、
練馬区  94名
板橋区  59名
所沢市  50名
杉並区  43名
西東京市 33名
の順となっています。
その後に続くのが
朝霞市  25名
上尾市  19名
川越市  18名
となっています。

特に本校の所在地でもある川越市の受験生が前年と比較して150%増となっているということで、学校としてはこのような傾向は嬉しいと先生はおっしゃっていました。

アンケートによる併願校(本校を除く)について開智所沢開校前は
富士見 中大附属 明大八王子 淑徳与野 山脇学園などが上位になっていたのですが、開智所沢ができてからはそこに開智所沢が加わるというような数字となっています。

2026年度から星野学園は仕組みや教材を一部変更して、教育環境のさらなる充実を図っていくとのことです。
まずは高校への進学について、今までは理数選抜クラスのみ高入生とは別という形をとっていたのを、進学クラスの生徒も希望すれば高入生と混ぜないクラスで高校進学ができるようにするとのことです。
また、女子生徒は女子部も選べるようになるので、中学→共学校 高校→女子校 といったような選び方ができるというのもいいのかなと思います。
数学で先取り授業を行いつつ、公立のカリキュラムで学んでいた高入生と合流するとなると、中3と高1で行う授業に重複が生じ、反復学習できるという点ではいいのですが、中高一貫校のメリットの一つである、先取り授業によって高3の時間を大学受験対策に多く充てることができるというところがどうなのだろうといったところでしたので、この選択権がこちらにあるというのは魅力的なのかなと思います。

また、中学生も海外研修に参加できるようになったり、ケンブリッジ大学出版の教材の導入といった変更も加えていくとのことです。

英数国の授業時間数が公立の1.5倍で、学力推移調査の偏差値(相対評価)では中学入学時に比べ大幅に上昇していることから、入学してからしっかりと伸ばしていく学校なのかなと思います。
昨年より、津田塾大学や埼玉医科大学と提携することとなりました。

最後に入試の変更点についてです。

まず、1月10日午後の理数①入試が特待合格を出す入試となり、理数合格者全員が何かしらの特待がついた合格ということになります。
10% 入学金+3年間の授業料
30% 入学金+1年間の授業料
60% 入学金
がそれぞれ免除となるということは大きいのではないかと思います。

なお、この入試でのスライド合格または理数②、総合選抜でのスライドアップは特待の対象外となります。

そして、午後入試の集合時間を20分遅らせるという変更点も次年度より行われます。
これにより、余裕を持って午後入試に臨めることとなります。

これらの変更の多くは、開智所沢からの受験生を流入させようという学校側のメッセージを読み取ることができるのかと思います。

特待がない開智所沢か、特待のある星野学園かというところで埼玉県内校での比較、そして都内校で持っている合格と比べることになるのかと思います。

2026年度の入試説明会はこのような予定で行われるとのことです。

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