学校図鑑

2018.06.14

2018年6月14日 東京女学館中学校 塾対象説明会

今日は渋谷駅から都営バスで約10分にある東京女学館の塾対象説明会に2名で参加してきました。
道路を挟んで日赤医療センターがある高台にこの学校は位置しています。

最初は校長福原孝明先生の「教育方針等について」のお話でした。
この学校は女子高等教育の必要性を痛感した当時の内閣総理大臣伊藤博文が創立委員長となった「女子教育奨励会」の学校として、1888に開校され今年で130年になります。開校には渋沢栄一や岩崎弥太郎らも携わっており歴史の重みを痛感しました。
教育目標は「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」であり、その実現のために最も力を入れているのが「インクルーシブリーダーシップ」の確立であるとのことでした。それは「ひとつの課題をみんなで共有し解決する力」のことです。

続いて「中学1年生の様子と東京女学館の英語教育」について中1学年主任の江口先生が説明されました。
1クラス約42名で女学館小からの入学者が約1/3いますが、中入生とはすぐに混ざってしまうとのことで心配はないとのことでした。また、家庭とのコミュニケーションは頻繁にとっているとのことです。
次に一般クラスにおける英語教育についてですが、中1から早速4技能の育成に取り掛かり、中2ではイングリッシュキャンプ(2泊3日の集中英語トレーニング)、中3のオンライン英会話など創立以来重視している充実した英語教育が行われています。さらに高校ではグローバル教育として① アメリカ文化研修 ② 東南アジア文化研修 ③ 学校派遣留学 など様々なプログラムが用意されています。

次に進路指導部の井上先生から「進路指導について」というテーマでお話がありました。
(1)きめ細かく丁寧なサポート・・・中1では ①STEP UP NOTE(スケジュール帳)による日々の過ごし方の計画、1週間の振り返り➡︎改善 ②一人ひとりの可能性を引き出すまめな面談 ③ 卒業生による学習サポートなど
(2)東京女学館の堅実な教育・・・①「数多くの学習講座の設定」年間200を超える学習講座が朝/放課後/長期休暇に設定され、基礎講座から大学入試対策まで幅広くフォローしている ② 「家庭学習のフォロー」授業時に実施される小テストや単元テスト等は訂正ノートで復習し、担当がこまめにチェックを行い提出をサポートする
(3)新しい時代に要求される能力の育成 ①箱根研修旅行 ②高1研究課題 ③オンライン英会話 ④検定試験の構内実施(GTEC・英検・漢検・数検)
最後に合格実績についての報告がありました。2018年の現役合格実績(進学実績)は卒業生240名に対して、国公立11(7)・早慶上理89(38)・GMARCH99(35)・成成明武43(12)です。私大の定員厳守の流れの中で、難関私大の合格者数を増やしているのは立派です。さらに、現浪合わせた合格者数ですが、医療系は医17・獣医10・歯14・薬37・保健7・看護11でかなりの数になります。 

続いて「国際学級について」主任のC.ブルネリ先生が実に流暢な日本語で説明されました。東京女学館の国際学級は15年の実績があり、現役生の半数が国公立・早慶上理ICU・GMARCH・海外大学等に進学するなど目覚ましい成果を上げています。
独自の英語カリキュラムを採用し4人のネイティヴを含む8人のスタッフが各学年1クラスを担当します。国際学級は帰国生と一般生から構成され、その人数比はほぼ半々です。様々な取り組みが行われており、実にユニークで魅力あふれるクラスだと感じました。

最後に広報室長の鈴木先生から「中学入試について」の説明がありました。
この学校の一般学級入試は次のような日程で行われます。
2月1日午前 4科(募集人員30名)  午後 2科(40名)
2月2日          午後 2科(30名)
2月3日 午前 4科(30名) 
配点は国算各100、社理50です。合格最低点は午前入試が約60%、午後入試が約70%です。
国算で合否を分けた点は下記の通りです。
国語・・・直接にせよ間接にせよ、本文全体の主旨・骨組みを問うている問題で差が出ている。
算数・・・少し複雑な虫食い算・図形が動く問題・ニュートン算
国際学級の一般入試は2月2日の午後に行われ問題は一般学級のものと同じです。募集人員は20名です。
一般学級の複数回受験(出願)者にはボーダーゾーンでの優遇措置があります。

会はこれで終了しましたが、進路指導部の井上先生に質問ができましたので内容をお知らせいたします。「文系・理系の分割について」➡︎高1で希望を取り高2から分ける。「理系の生徒について数Ⅲの単元授業が終わる時期」➡︎高3の1学期には終了し入試演習に入る。「理系の割合と内訳」➡︎学年の1/3にあたる約80名で医療系が半数を占める。医学部に進む生徒は10名ほどであるが、薬学を志望する生徒(15名ほど)は希望の進路実現ができている。
丁寧に説明していただき、感謝しております。

また、国際学級について詳しいお話を国際学級主任C.ブルネリ先生に聞くことができました。
帰国生と一般生が混ざった状態でスタートする国際学級ですが、一般生はアルファベットも書けない状態からスタートしても全然問題なく授業についていけるとのことです。
歴代の卒業生で成績上位者の生徒も一般生だったことが多く、帰国生でないから…英語習ってないから…で心配する必要はないそうです。
しかし、完璧に1つ1つ積み重ねていくことが好きな生徒には一般クラスの方が合っていると先生おっしゃっていました。
先生はプールを例に挙げて「泳ぎ方を教えてからプールに入って泳ぐ練習をするより、プールにまず入ってみてからどうやって泳ぐかをやってみる子が国際学級には合っています。」ともおっしゃっていました。
英語を使ってとりあえずコミュニケーションをとってみようという能動的な生徒さんには、これまでどのように英語と関わってきたかは6年後の卒業にはあまり関係ないそうです。

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