学校図鑑
2023.05.19
令和5年 5月19日 三輪田学園中学校 教育関係者対象学校説明会
今日は東京都千代田区にあります三輪田学園中学校・高等学校の教育関係者対象学校説明会に参加しました。
地下鉄有楽町線市ヶ谷駅から徒歩10分ほどで到着しましたので、所沢からだいたい1時間で到着できる学校となります。
お隣は法政大学となっています。
私(早川)は多摩キャンパスでしたのでこのキャンパスにはほとんど来たことがありません。
まずは、校長の塩見先生より2023年度の三輪田学園のご紹介というテーマでお話がありました。
ジェンダーギャップについて日本は海外と比べ遅れをとっているという現状がありますが、その原因の一つとして無意識による偏見(=アンコンシャスバイアス)があるということと、その偏見は多感な思春期の際に共学校にて過ごすと持ちやすくなってしまうのではないか、いわば男女格差の再生産が共学という学校環境で行われてしまっているともいえるという内容のお話はなるほどと思いました。
今日の流行り(?)としては別学校が減っていて、カタカナやアルファベットを用いた校名にしたり、国際の文字を学校名につけたりした共学校の新規開校があるかと思いますが、一見すると男女共同参画社会学校を目指す社会の流れと逆行するようなイメージを持ちがちな男子校・女子校が実は男女共同参画社会を推進していると考えることもできるというお話でした。
また、「伝統女子校の逆襲」「三輪田学園の逆襲」ということで
自分自身を守る「盾」としての英語とICTのスキル(このスキルがあれば経済的な困難から自分の身を守れるだろうということです)
人生を切り拓く「矛」としての探求教育
などを今後より充実させていくために積極的に今後も投資をしていくという熱いお話でした。
続いて、2023年度入試総括と2024年度入試要項について教頭の湯浅先生よりお話がありました。
三輪田学園の2023年度入試におけるビックニュースとして法政大学と協定を結び最大30名の推薦枠を確保するというものがあります。
それにより、受験者が増加し
2021年の実受験者数(総数)→667名
2022年の実受験者数(総数)→880名
2023年の実受験者数(総数)→1263名
となっています。
入学者も学校史上最多となったそうで、今までは1学年3〜4クラスだったのが今年度の中1は6クラスということで、クラスの呼び名も「いろは…」から「1234…」に変更されたそうです。
入試の実質倍率も
2/1AM→2.5倍
2/1PM→1.9倍
2/2→ 3.3倍
2/3→ 4.8倍
となっていて、厳しい入試となったものと思います。
2024年度入試についての変更点は
○各回の募集人数の変更(2/1AMの募集を10名減らし、2/2、2/3の募集をそれぞれ5名増加させる)
○2/2・2/3の出願の締め切りを当日の朝5時から前日の23:59までとする
ということが挙げられます。
続いて、国語・算数の入試問題総括について国語科の蟹江先生、数学科の伊藤先生より分かりやすい説明がありました。
正答率等のデータは説明会に参加しないと得られないので、直前の切羽詰まった時にとても役立つ情報となります。
理科と社会については時間の関係で省略となりました。
次に進路・進学指導について進路指導部長の藤田先生よりお話がありました。
昨年度卒業生(150名)のうち
三輪田学園が難関大学と定義するカテゴリ(国公立・早慶上理ICU・GMARCH +津田塾・難関薬学看護)には26名が進学し、
その次のカテゴリといえる成蹊・成城・明学・獨協・武蔵・日大・東洋・駒澤・専修・東京女子・日本女子には20名が進学したとのことです。
また、約半数が年内入試と言われる推薦・総合選抜にて進学しているとのことです。
会が終了したあと、校長の塩見先生に法政大学との協定校について詳しく教えていただきました。
まず、最大30名という推薦枠についてはしばらく30名は進学できないだろうということで、その理由としては理系学部の推薦条件に物理や数学Ⅲなどを履修していることといった条件が加わることが挙げられるとのことです。
そして、この枠については1年ごとの更新ということで今後拡大していくことは考えられるしそうなって欲しいということでした。
神奈川県の学校に進学できる地域だと、香蘭女学校や青山学院横浜英和、法政第二や中大附属横浜といった“女子が入れる大学付属校”というものが充実していますが、そうでない地域で女子が付属校を志望する場合、早実や慶應中等部は御三家レベルであるということで、明大明治、明大八王子、青山学院、中大附属、立教女学院、法政大学に集中することとなります。
特に明大明治と青山学院の女子の難易度はとても高くなっています。
早大学院、早稲田、立教新座、立教池袋、明大中野といった男子校がない分、女子の競争は熾烈なものとなりますが、ここで三輪田学園が法政にたくさん推薦される女子校となってくれるのが首都圏の中学受験の中での大きなジェンダーギャップを一つ埋めるのに貢献するのではないかと思います。