学校図鑑
2023.05.09
令和5年 5月9日 本郷中学校・高等学校 入試報告会
今日は東京都豊島区にあります本郷中学校・高等学校の塾対象説明会に2名で参加してまいりました。
新型コロナウィルス感染症が5類に引き下げられたことで、各学校が行っている塾対象の説明会も例年通りの開催となるのかと思います。
実は、昨年も成蹊中学校や立教女学院、桐朋、明治学院などの説明会には参加していたのですが、移転に伴う業務に忙殺されていてこうやって学校図鑑を書くいうのも実に4年ぶりということとなります。
早川がスーツを着るのも4年ぶりとなりましたが早速ジャケットのボタンが入らなくなりこの4年で成長したのかなと思いました泣
さて、説明会は松平理事長の挨拶から始まり、そのあと佐久間校長のお話、教頭先生による進学実績と学習の様子のお話、各科目の先生から入試の状況と来年度の方針について、最後に今年度の入試全体の様子についてのお話という順番で進んでいきました。
学校のHPを参照すればわかるところ以外の部分について、私が印象に残ったところを書きたいと思います。
まず、松平理事長のご挨拶は去年が学校創立100周年という記念すべき年だったがコロナ禍で盛大にそれを祝えなかったことが残念だった、しかし、今では徐々に日常を取り戻そうとする雰囲気の中にある。海外はもっと早く元に戻ろうとしていると感じるので遅れをとってはいけないと思う。という内容のお話でした。
佐久間校長のお話は「学校とは安全に失敗を経験できる場所」ということがテーマで、特にこの失敗を経験するということは異性の目を気にしない男子校の最大の強みだということをおっしゃっていました。
また、生徒が自ら考えて選択することの重要性と、放っておいても生徒たちが勝手に自主学習していき伸びていく、そのような環境を与えてやることが学校の理想形であるというお話は心から納得することができました。
続いて、進学状況については
https://www.hongo.ed.jp/career/results/
こちらを見ていただければと思います。
この結果について、教頭先生は
・2年連続東大2桁、早慶200名以上という目標を達成できた。
・コロナ禍の影響で受験生のメンタルのケアがとても重要であった
といった内容のお話をされていました。
また、本郷高等学校は高校入試を廃止し完全中高一貫校となりましたが、今年の春卒業した学年が“最後の高校入学組”のいた学年ということで現在は中1〜高3まで全員が中学入試を経て入学した生徒たちということとなります。
そして日常の学習については、まず躓いてしまっている生徒・定期試験で点数が一定のラインよりも下の生徒については追加の課題を出すことはあるが「補習授業は一切やらない」ということで、ここにも学校が大切にしている自主学習の精神が現れているなと感じます。
と書くと本郷中は面倒見が悪いのではないかと思われるかもしれませんので、補足させてもらうと、自主学習ができるような環境を整備していく、具体的には
○先輩との交流
→数学の合同授業や英検の模擬面接官を上の学年の先輩が担当することがあったり、大学の推薦が決まり時間のある高3が苦戦してしまっている後輩に計画の立て方や勉強のやり方についてアドバイスするという仕組みがある
○6年かけて身についてくれればいい
→先生たちはもちろん初めから勝手にやって勝手に伸びてくれればいいとは思っているがそのような生徒はほんの少しで、ほとんどの生徒はいろいろと失敗をしながら先輩や先生たちとの関わりを通して徐々に自主学習の姿勢が身についていくということで学校として大事にしていることをしっかりと真ん中に据えながらもそれに生徒たちが置いていかれないようにしているという仕組みには大変説得力があったのかと思います。
特に、推薦が決まった高3からの指導という点はとてもいいなと思いました。推薦が取れているということは評定をしっかりとっているということで、そのコツであったり心構えのようなものを伝承することはとても大きな価値があるのではないかと思います。
また、6年かけて身についてくれればいいという先生たちの姿勢についても素晴らしいと思います。
中高一貫校は高校受験がない分、学校が6年計画でじっくりと生徒たちを見ることができるという魅力の一つを再確認したように感じました。
無事合格したあと果たしてついていけるのかな、成績不振になってしまったら6年間大変だなというご心配はどのような受験生・保護者のみなさまでも思う大きな不安の一つでしょう。
そして、どのような学校でも順位のつくものをやれば1位から最下位まで誰かしらがなるということは当たり前のことです。
そして中学受験を経て入る学校では入試においてウチの学校でやっていけますか?ということを判断しているのですが、本郷中学校の場合はあとで詳しく書きますが他の学校に比べてとりわけ入試がとても透明性の高いものとなっているので、まずは合格するために必要な力を小学生のうちにしっかりと身につけようと勉強して、あの入試を突破すれば、大丈夫なのかなと思います。
最後に入試について各教科の先生よりご説明がありました。
各教科とも例年通りの出題で来年度の入試も例年と大きく形を変更することなく行うとのことです。
また、先ほど本郷中の入試は他の学校に比べてとりわけ入試がとても透明性の高いものとなっていると書きましたがその通りで
○解答用紙に配点が記載されている
○試験が終わったあと模範解答を持ち帰ることができる(配信される)
○不合格者は希望すれば各科目の点数を教えてもらえる
○過去問には全受験者のうちこの問題にどれほどの人数が正解したかがわかるようになっている
ということで、ここまで情報をもらえる学校はとても珍しいと思います。
合格するためには徹底的に過去問を研究することが大事だという話も強調されていました。
受験者数も右肩上がりで上昇しています。
四谷大塚の偏差値も2023年第1回合不合判定テストでの予想偏差値(80%)では
1回→60
2回→63
3回→63
となっています。
ちなみに2015年での偏差値は
1回→57
2回→61
3回→61
となっていました。