学校図鑑

2023.06.19

令和5年 6月8日 淑徳与野中学校 教育者対象説明会

今日はさいたま市にあります淑徳与野中学校の教育者対象説明会に参加してまいりました。

この学校の説明会に参加するのは初めてだったのですが、それもそのはずで約20年前に中学を開校して以来の塾対象の説明会だったそうです。

ジャングルジムでは進学者は1名もおりませんが、1期生・3期生・5期生と偶然にも奇数学年全てで合格者を輩出することができています。
2期生・4期生・6期生は同校の受験はありませんでした。
今年の6年生は7期生となりますので、この法則が続くのかどうかといったところです。

この道の両脇にたくさんの塾の先生が集まって入試応援をするという風景もコロナ禍ですっかり過去のものとなってしまったように思いますが、また今後復活するかもしれないななんて思いながら撮影させていただきました。
奥に見える2階建ての線路は新幹線と在来線、さらに奥にある大きな建物はさいたまスーパーアリーナです。
新所沢からですと乗り換えの手間こそありますが1時間と少しで到着することができます。

説明会は学校長の里見先生のご挨拶から始まりました。

校長となった26年前には中学はまだなかったということで、淑徳与野中学校は浦和実業中学校、大宮開成中学校と同じ時期に開校となっています。
開校以来1度も定員割れとなっていないということについては、進学実績というよりかは駅から近いなどの地理的な要因があるのではないかと謙遜されていました。
来年度以降中学を大きくして高校を少し小さくしたいということで、高校募集のない浦和明の星、近年高校募集を廃止した豊島岡との比較において、現時点では本校に上記の2校のような力はないとおっしゃってはいましたが、ご自身が世田谷学園(これも完全一貫校)で教鞭を執っていた経験も踏まえて、女子校版の世田谷学園をいつか作りたいというお話でした。

校長先生のお話自体は約10分間だったのですが、とてもユーモアたっぷりで会場からは時折笑い声が響いていました。

そのあとは学校紹介VTRを視聴しました。
印象に残っている点を列記すると
・中学では主要5教科に重点を置く
・塾や予備校に通わなくても大学受験ができる体制を整えている。
・充実した国際教育ということで中学では台湾への研修旅行、高校ではアメリカ修学旅行が用意されている

進学実績は学校ホームページに詳しく書いてありますが、まとめると
○2023年の現役進学率は94.6%
○国公立(18%)・医歯薬(11%)・早慶上理(24%)・GMARCH(17%)・主要女子大(5%)で約75%となっている
とのことです。

特に脱コロナ社会ということで強みであった海外研修がまた復活してくると学校の魅力がグッと増すのではないかと思います。

次は新コースのご案内ということで副校長の黒田先生よりもお話がありました。
今回開校以来約20年ぶりの説明会を行った理由がこの新コースということとなります。

淑徳与野は高校では入試の段階で様々なコース分けがされていますが、中学入試ではそのようなコース分けはされていませんでした。
しかし、来年度からは
○医進コース
○特進コース(これは従来型のコースとなるもの)
と2つのコースに分けて入試の段階からコース別に募集するとの大改革が予定されています。

医進コース設置の狙いとしては、もともと高い理系進学率(2023年度は55.6%)という特徴のある中でさらに理系進学者を応援するというもので、カリキュラムは特進コースと変わらないが内容を深めるための放課後講座や医大などの高大連携、実験講座などで内容を深めるという点で違いを出していこうとのことです。

また各コースは高1までは毎年移動できるとのことです。

新コースを設置するということで入試方法にも大きな変更があります。
今までは1月13日が1回入試、2月4日が2回入試というシンプルな入試をやっていましたが、来年度からは
○1月11日(午後) 医進コース特別入試
 →算数・理科(各50分・100点)の入試で医進コースのみの合格を出す
○1月13日 第1回入試(どちらのコースも募集)
○2月4日  第2回入試(どちらのコースも募集)
という3回の入試を行うそうです。

また、その他の変更点としては
【共通】
・全ての入試で点数の開示を行う
・国語と算数の試験時間を60分→50分に変更
【算数】
・答えのみを記入する形式に変更
・特殊な形式な問題を除く形で出題し、典型題の比重を高める
・特別入試と大きな難易度の差はないが、特別入試の方が精度が求められるだろう
【国語】
・表現力などを見ていた大問4をなくす
・各大問2つずつあった記述問題を1つずつにする
【理科】
・特別入試は第1回入試の問題数が増えたバージョンと考えて良い(難易度的には同等)
・従来の大問1(小問集合)は出題されない
・従来型の入試も論述は少ないが、特別入試では論述は一切なし
【社会】
・論述問題がなくなる

とのことでこれは結構な変更だと思います。
コロナの際に試験時間が50分になったり60分に戻ったりということはありましたが、おそらく今後は50分でいくのでしょう。
過去問対策などをする際には、算数の特殊な問題と国語の大問4のような問題はやったところで本番では出ないということとなるかと思います。(もちろん他の学校で必要な思考力・表現力は培えるとは思いますが)

また、特別入試が1月11日の午後ということでこれは栄東との併願校となることを意識しているものと考えられます。

ジャングルジムでは過去の生徒の偏差値であったり過去問の結果と比較すると、まさかといえるような栄東の苦戦がありますが、淑徳与野が午後入試で取れていればたとえ栄東のAで取れていなくてもBの準備時間を2月校の対策へと充てることができたりと選択肢の幅が広がるのかなと思います。
栄東を10日か11日に受けていくとして、淑徳与野を含めた併願校の候補(内は四谷大塚の80%偏差値)として
10日   大宮開成(55) 開智 先端1(56) 栄東(60)
10日午後 星野 理数(50) 西部文理 特待(50)
11日   星野 理数 (48) 栄東(60) 開智先端特待(64)
11日午後 淑徳与野特別入試(?)
12日   大宮開成 特待(57)
12日午後 開智 算数特待(61)
13日   淑徳与野(60)←これも特別入試の登場によって変わるかもしれません
14日   浦和明の星女子(65)

といった学校があげられるかと思いますが、これから発表される開智所沢の入試要項によっては万単位の受験生が移動する首都圏の入試の初日の状況がかなり変わってくるのかなと思います。
おそらく栄東〝帰り〟の受験生を開智所沢も狙っていたのではないかと思うのですが。

黒田先生のお話も校長のお話と同じように、時に会場が笑いに包まれるほど楽しく、またわかりやすいお話でした。

会が終わったあと、聞きたいことがあったので副校長の黒田先生に質問に行きました。
Q.医進コースから特進コースに移動できるとのことだが、その逆はあるか。
A.もちろんできるようにするが具体的にどのような基準等を設けるかははっきりとはお伝えできない段階にある。

Q.医進コースはやはり指定校推薦で大学を目指すというよりかは一般受験がメインとなるのか。
A.そう考えているが、現実的にそうはなりきらないことも考えられる。医学部への推薦を含め高大連携等を構築して魅力ある
 コースにしていきたい。

Q.今日の説明会の内容を塾のブログにて発信しているが、まだ発信しない方が良い情報はあるか
A.これこれとあれあれはまだ発表しないで欲しい(※当然ですがこの説明会レポートにはこれこれとあれあれには言及していません)

☆ただ、これこれとあれあれはこのような誰もが見られる状態でなければ、たとえば塾内報などでは共有していい情報だそうです。気になる方(7月中旬には公式から発表がありますが)は塾生の方でしたら公式LINE、塾生以外の方はメールやアメブロ内のメッセージなどで連絡していただけますとお教えできるかと思います。

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