学校図鑑
2017.10.11
2017年10月11日 本郷中学校・高等学校 塾対象説明会
今日はJR山手線巣鴨駅から徒歩3分にある本郷中学校・高等学校に行ってきました。
中学募集を再開してから今年で30年になります。20年ほど前にたった1年で10近く偏差値が上昇し、びっくりしたことが強く印象に残っています。同じ偏差値帯の城北と比較して進学実績では、長らく差の目立った本郷ですが、ここ数年は実績も高い水準で安定しており今日の説明会は楽しみにしておりました。
最初は校長の佐久間先生のお話でした。校訓の「強健・厳正・勤勉」を旨とした教育の実践として、人間性と社会力を養う教育を行っています。また、教育方針として「文武両道・自学自習・生活習慣の確立」が挙げられています。
次は昨今の大学合格実績の上位安定に至るきっかけのお話で、「教員の考え方が180度変わった改革の瞬間があった」ということです。面倒見の良さとは「与えること」も大切だが、それ以上に生徒が「自ら動く」ように仕向けること「教えられるより学び取る姿勢を育てること」が大切であるというお話には深い感銘を覚えました。本郷で30年以上教鞭をとられ試行錯誤を繰り返しながら今日の成果に至った先生のお話だけに、心に沁みるものがあります。
今年の夏、教職員の全員に「本郷における改善点を指摘せよ。廃止か代案かの提案とともに」という課題を出されたそうですが、1000枚に及ぶレポートが提出されたとのこと。校長先生を先頭に先生方の熱意も素晴らしく、まだまだ伸びていく力のある学校だと思いました。
人間形成にも力を入れ「受験生として全力を尽くすことはもちろん、一人の本郷生として学校生活に全力を尽くす」という高3生の日誌の紹介がありました。首都圏を代表する名門進学校の一角を占める本郷の存在感を実感させられました。
次は高校教頭の木村先生のお話で大学合格状況等についてです。国公立大107名(内現役66名)さらに東大・京大・一橋・東工大・国公立医学部が42名(内現役23名、早慶上理362名(内現役272名、早慶現役163名)。その他GMARCHに289名の合格者がおり1学年300名の学校であることを考えれば大変立派な実績だと思います。
その後、各教科の先生方から入試問題の傾向と対策についてのお話がありました。国語は漢字・論理的文章・文学的文章から構成されます。記述問題は必ず出題され配点も高いので重要です。「独創的な発想力や表現力」を見るものではなく「設問の意図、要求を正確に理解し、問題文の中から必要な部分を設問の意図、要求に合う形に編集し、言い換える力」を問うとのことです。
算数は小問集合で「基本事項」を問い、大問では「イメージがわきにくいもの」を「具体化」し「習った知識」に言い換える力をみます。具体的には「平面・空間図形に関する問題」「数の規則性の問題」で差が出るとのことです。
算数・数学の先生が最後に、常々私が言い続けていることを強調しておられたのでご紹介しておきます。優秀な生徒は「机に向かう姿勢がまっすぐで・鉛筆が正しく持て・まっすぐな姿勢で話が聞ける」 まったくその通りです。こう言う基本的で大切なことを軽視する傾向があるのは実に残念なことです。
社会は地理・歴史・公民から万遍なく出題されます。漢字で書くことが指定されている場合が多いので、確実に覚えておくことが必要になります。記述問題は出題されません。
理科は物理・化学・生物・地学の各分野をほぼ均等に出題します。時事問題も出題されるので注意が必要です。
最後は入試広報部長の野村先生から入試について説明がありました。今春の入試では本郷を第1志望とする生徒が増加したとのこと。そのためか一昨年は20名昨年は15名だった繰上げが0名であり、1日・2日の本郷合格で受験を終了した受験生が87名いました。
2018年度入試では大きな変更はありません。