学校図鑑

2018.06.07

2018年6月7日 学習院女子中等科 塾対象説明会

今日は東京メトロ副都心線「西早稲田駅」徒歩3分(JR山手線・西武新宿線「高田馬場駅」徒歩20分)にある学習院女子中等科の説明会に2名で参加してきました。

正門は明治通りに面していますが日本最古の洋風鋳鉄製のもので重要文化財に指定されています。ここから広大な敷地を歩いて行き、一番奥に中等科・高等科の校舎があります。

説明会は科長(校長)の増渕先生の「学習院女子部について」というお話から始まりました。「女子部」というのは内部用語とのことですが、この敷地内には女子中等科・女子高等科の他に女子大学が併設されています。すべてが学校法人学習院に属するというわけです。「ごきげんよう」という挨拶で有名な学校ですが「ごきげんよう弁当」(450円)が売られているというお話には思わずにっこりしてしまいました。
初等科からの進学者とはすぐになじめるので、まったく心配はいらないとのことです。

次に少人数のグループに分かれて「校内案内」がありました。新しい本館の中に6学年すべてのホームルームと特別教室が収まっており、明るい広々とした印象でした。
さらに昨年完成したばかりの総合体育館は1階が温水プールで2階がアリーナという構造になっています。冷暖房完備というのは驚きでした。
屋外では今年5月に完成した6面のテニスコートや、運動会が行われる広大なグラウンド、さらにバスケットコート、バレーコートがあります。別棟ですが蔵書12万冊の図書館もあります。
学校施設の素晴らしさは格別と言っても過言ではありません。

最後に「教育方針および入試について」というテーマで教務課長の家本先生から説明がありました。「世間一般のイメージよりは元気です」というお話ににっこりさせられたあと、「各クラス40名・5クラス編成で毎年クラス替えがあること」「国数英等で少人数の分割授業が行われ全時間の約4割を占めること」「学年主管制(5人の担任が5クラスを見る)」などの説明がありました。
「学習院女子部の深める学び」では、「〇〇はすごくきれいだ」という内容を「すごくきれい」を使わずに説明してみよう(中1・表現)、「本の帯」をつくろう、などユニークな指導が紹介されました。
「大学進学」については、1学年約200名の中で内部進学者が60%前後ですが、他大学進学を希望する生徒も多くいます。指定校・公募・AO等の推薦入試を希望する生徒は内部進学の権利を留保したままチャレンジすることができ、2018年度は27名が合格しました。
また今春他大学に進学した76名(過年度卒業生含む)の内訳は国公立大6・国公立大医1・慶応14・早稲田4・上智11・私大医学部17となっています。過年度生を含むとはいえ医学部に計18名進学したというのは大変立派だと思います。
2018年度の入試は、A入試(2月1日・募集人員約90名)が実受験者229名・合格者105名・補欠発表0・最終倍率2.2倍、B入試(2月3日・募集人員約40名)が実受験者195名・合格者40名・補欠発表30・補欠繰上25・最終倍率3.0倍でした。AB2回の出願者ではA入試合格が約88%、B入試合格が約53%(補欠繰上含む)と高い合格率になっています。A入試とB入試には難易度の差はないと考えてよいとのことです。

入試問題については“皆さんの努力や実力をしっかり確かめたい”という基本姿勢で、記述が主となっています。
いたずらに知識を問うのではなく、小学校で身につけたことをもとに問題を理解して、考え方を正確に伝える答案が求められます。

国語の問題もこのように全てが記述問題です。

算数も計算問題から、途中式が求められます。
ミスをしてしまったとしても部分点をくれる分、良心的だと思います。
しかしこの問題に注目してみるとわかるように、円周率が3.14でないことから“小手先の受験テクニックでは通用しない”というメッセージがひしひしと伝わってきます。

社会は、世の中全てが範囲と先生おっしゃっていたように非常に満遍なく出題されています。

理科でもこのように記述をさせているところから、非常に表現力に重きをおく学校であることがわかります。
配点や採点基準などは非公表とのことですので、過去問演習の際には特に注意が必要だなと感じました。

会の終了後、家本先生とお話しする機会を得ました。高等科卒業後、学習院大学に進学した生徒のその後については「大学で中心的な役割を果たし、多くが社会の第一線で活躍している」とのこと、就職の状況もよろしいようです。また他大学受験生に対するフォローとしては「先取り学習や大学受験指導は行っていないため各自が頑張るしかない面はあるが、しっかり取り組んで合格を勝ち取っている」とのこと。最後に、学習院というと旧皇族・旧華族などのご出身の方が多いのかに対しては「現在ではそのようなことはほとんどない」とのことでした。

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