学校図鑑

2018.06.06

2018年6月6日 光塩女子学院中等科 入試説明会

今日はJR中央線「高円寺駅」から徒歩12分にある光塩女子学院に行ってきました。今年で創立87年のカトリック系の女子校・進学校です。幼稚園・初等科・中等科・高等科を併設しており、高校からの募集はありません。

はじめに学校長の荒木陽子先生から「教育理念」についてのお話がありました。校名の由来である「あなたがたは世の光、地の塩」(マタイによる福音書)について、努力目標ではなく、自己肯定・存在そのものの肯定を意味すること、人は誰でも長所・欠点を併せ持ちそれが個性であることが説明されました。「一人ひとりがかけがえのない存在である」という先生の思いがよく伝わるお話でした。
2008年の中等科の建て替えに続いて今年2月高等科の建て替えが完了したとのこと、今日の説明会は出来たばかりの建物で行われました。
学校目標「光と塩」を完成させるために6年間をかけて、段階的に細分化された学年目標を掲げそれを遂行しています。

続いて教頭の齋地先生から「カリキュラム・進路」についての説明がありました。教育課程について、教育を取り巻く環境のめまぐるしい変化の中にあってもカリキュラムを構成する基本理念は一貫しているとし、「学校とは、しっかりした倫理観のもとに、総合的な基礎学力を身につける場所」と話されました。
「共同担任制(先生6人で生徒150名を担当する)で一人ひとりの生徒を多角的にサポートする」「提出物や記述答案を一人ひとり丁寧に添削・採点する学習指導体制」などの光塩の伝統的な教育は、現在進む教育改革と重なるとのお話でした。
学習の質を向上させる取り組みとして① 能動的な学び(中1からの一貫した倫理教育) ② 基礎学力をつける(習熟度別授業 定期的な小テストの実施) ③ 自分の頭で考える(特別講座など)が挙げられました。
比較的新しい取り組みとしては「生徒が主役」ということで、① ITCの活用など ② グローバル教育 ③ キャリア教育が進めらています。
進路結果については、昨年度の高3は文系:理系=1:1であり、従来と同じく広く多彩な進路実現となったとのことです。
卒業生134名に対して現役合格数は、国公立は東大2・一橋1・東工大1・お茶女大4・東京外大1・北大2など計19名で前年と同数。私大は慶應13・早稲田9・上智15・ICU3・東京理科大16・医学部9でした。難関私大の定員厳格化の影響はこの学校にも大きな影響を与えましたが、合格者の減少の理由を単純にそこに結びつけず、さらなる指導の向上を目指すという姿勢は実に立派です。

次は「入試関係」というテーマで教頭の島田先生からのお話です。
2019年度入試は次の日程で行われます。
2月1日 第1回 総合型(総合・国語基礎・算数基礎) 約30名
  2日 第2回 4科型 約50名  保護者同伴面接あり
  3日 第3回 4科型 約15名  保護者同伴面接あり
複数回受験者に対する優遇措置では、点数上の優遇措置はありませんが、わずかの点差で合格点に達しなかった時は、次の回の合否決定の際に考慮します。また面接は参考程度で点数化はしません。
入試問題については教科ごとに下記の説明がありました。
国語 記述(100字以内など)で答える問題が多い。途中点・部分点あり。
算数 答えだけでなく解き方まで書く(途中点・部分点あり)。グラフの問題が頻出。
社会 年代順を問う問題が頻出。出題内容に沿った記述が求められる。
理科 実験内容やグラフを読み取る問題やグラフをかく問題が頻出。

最後に数学科主任で高1担任の村上先生から「共同担任制」「キャリアノート」についての説明がありました。
「キャリアノート」は各自の目標の設定と振り返りを行うためのもので、自らのチャレンジの蓄積を可視化することができ、e-Portfolioを利用した入試にも対応しています。

会の終了後、校長先生とお話しする機会を得ました。
来春の入試では、他校で新たな午後入試の新設など多くの変更があるようですが、光塩は午後入試を導入する考えはないこと、また総合型入試を重視していることなどを話してくださいました。

Recent Post

Category

Archives